iZotopeについて
iZotopeとは米国マサチューセッツ州の
オーディオ技術関係の企業であり、
主にプラグインソフトの開発を行っています。
近年ではPlugin Boutiqueが
マスタリングソフト「Ozone 8 Elements」の
掟破りのキャンペーンを行ったことにより
AIがマスタリングをしてくれるソフトとして
一躍有名になりました。
なお、このブログでもクレームのつけ方とかいう
悪い意味で話題にさせて頂きました。⇒こちら
実はAI搭載プラグインはまだあります
今回ご紹介したいのはNeutronというソフトウェア。
EQ、コンプ、エキサイター等の内蔵プラグインを
駆使し、AIが自動で音作りをしてくれるシステムを
搭載しています。頭おかしい(直球)
もちろんそれだけではなく、この楽器にはこれ、という
プリセットも多数揃えている優れものです。
私は初代無印を持っていますが、現在は2となっています。
じゃあ全部ミックス任せてみるか…
私の手元には現在、
音作りを行うNeutron無印、マスタリングの
Ozone 8 Elements が揃っています。
という事で、
全部音作りをAIに任せたら
どうなるかやってみました。
ラフミックスからどうぞ。
今回はポップスを出してきました。
楽器構成はピアノ、ストリングス、ギター2本、
ベース、ドラムと私にしては一般的な物です。
ミックスのために-6dbしています。
じゃあ、ここからNeutronのエフェクトを
足していきます。
Neutronはこんなエフェクト
各トラックに挿したNeutron、こんな外観になります。
上部タブに”Track Assistant”と書かれていますので
クリックして、楽曲を再生するとこんな画面に。
ここでは”Neutronが音を聴いてるから4~10秒待ってね”と
書いてあります。はは、そんな秒数で音作りなんて出来るわけ…
出来ました。
EQ、コンプ、エキサイター設定の完了です。
頭おかしい(直球)
これはグランドピアノの音を聴かせたEQの画面です。
予測するに、20hz ~ 20000hzの周波数帯を見て
どんな音なのかをAIが判断して設定しているようです。
タブを切り替えると、今度はコンプ設定に入ります。
結構がっつりかかってます。
この場合、EQ⇒コンプ⇒コンプ⇒エキサイターで
音を調整しているようですが、聴かせるトラックの
音に応じて使うエフェクトの数や順番が少し変わるようです。
というわけで全トラックに挿しました
そして、音を聴かせていきます…。
全部は入りきらないので抜粋になりますが、
一番良くも悪くも大きく変化したのはエレキギターとドラム。
そして下はギター(左)のEQとコンプ。
これにより、従来よりがっつり目立った音になりました。
今度はドラム。
プラス、エキサイターがささっています。
良い意味で大きく変化していました。
さて、ミックスだけ聴いてみます
これを繰り返し全てのトラックを、AI任せで音作りし
トラックの音量調整もせずに出したミックスがこれです。
個人的感想だと
・ベースが引っ込んで上手く混ざった
・ギターのひずみが凄く良く聴こえる
・上モノ(ピアノ、弦)は引っ込んだ
・ドラムはかっちりした素敵な音になった
と、概ね良い感じ。
Ozone 8 Elementsにマスタリングさせます
さて、ミックスは完了しました。
あとはOzone 8 Elementsをマスタートラックに
挿し、音圧を上げさせます。
設定は、CD音質(中)です。
こんな風に出力されました。
はい、完成です。
しかし、ちょっと手直ししたかった
しかしながら上モノの小ささと右サイドギター、
ベースの厚が若干気になりました。
まあ、個人的な好みだけの問題だと思うのですが。
なので、トラックの音量だけ調整し、
もう一度Ozoneに聴かせてやり直した結果、
こう出力されました。
はい、完成。(2回目)
ミックス、マスタリング作業まで
1時間かからず終了です。
まとめ
さて、だいぶ駆け足でさせてみたので
このトラックを聴いてどう思われるかは
人それぞれあると思います。
しかし少なくともどんな音に
どのような設定が合うのか、という
リファレンスとしてはかなり有用と言えます。
これに加え、プリセットも多数あるので
色んな音を聴きながら、AIの力で
音作りを学習する事も不可能ではないのかもしれません。
ちなみにiZotopeは日本の正式販売代理店に
よってソフトウェア販売がされています。
Neutron 2 Elementsはたったの3000円。
プリセット多数、機能多数のNeutron 2 Standardは
21,060円で販売中です。
今回のOzone 8 Elementsも販売されており、
お値段たったの3,000円。
すなわちAIによるミックス・マスタリングを
わずか合計6,000円で出来てしまうという事。
まずはElementsシリーズによる、AIのミックスが
どんなものなのか、お試しいただくのも良いのではないでしょうか。