Ozone 8 Advanced付属、
Tonal Balance Controlを使ってみます。
Tonal Balance Controlとは
直訳で…、Tonal (=音調)の
バランスをコントロールするソフトウェア。
マスタリングにおいて
楽曲の周波数帯域のバランスを
整えるためのヴィジュアライザーとなります。
これがプラグインの初期状態です。
左右が周波数帯域、高さが音量です。
音量は相対的な表示かと思われます。
この楽曲の2mixファイルを再生してみます。
(唐突な自作曲晒し)
さて、再生すると…
このように表示されました。
設定で、5秒ごとに帯域を
表示するようにしており
5秒ごとに白い棒線がゆらゆら動きます。
この白い棒線が現在再生されている曲の
周波数帯域であり、濃い青の箇所がTargetで
選択した理想的な周波数帯域です。
Targetはプリセットが3種類あります。
Base Heavy… 低音多め
Modern… 近代的バランス
Orchestra… オーケストラ
上の画像では、楽曲がポップスという事で、
“Modern”を選択している状況です。
すなわち、このプラグインがオススメする
理想的周波数帯域にするためには
各帯域のバランスを、青枠を狙って
ミックスすれば良いという事です。
ちなみに帯域はブロック表示もできれば
ライン表示も可能です。
というわけで、この曲のミックスは
理想帯域バランスが
保てている事がわかります。
ちなみにこの曲、同社のマスタリング
プラグインのOzone 8 Advancedの
アシスタント機能を基本にミックスしたもの。
さすがだぁ…！！
他iZotopeプラグインとの連携
ここまでは単なるビジュアライザーに
すぎませんが、さらにここからが便利。
マスタートラックに、追加で同社の
マスタリングプラグインである、
Ozone 8 Advancedをインサートしてみます。
赤枠の箇所に”Ozone”と表示されています。
押してみましょう。すると…
OzoneのEQの操作パネルが同期されている！
では一部の帯域をEQを操作して下げるか…
EQをこういう風に操作する…
Ozone 8 Advancedにも反映された！
ちなみに個別トラック用プラグインの
Neutron 2 Advancedとの同期も可能！
これにより、各トラックの音作り、
マスタリング、最後に
バランスコントロール、
その全てを１つの
プロジェクトで行う事が可能！
Reference Trackとの比較も可能
先ほど理想的バランスは3つのプリセットが
あると書きましたが、これに尽きません。
Tonal Balance Controlは自分が理想とする
リファレンスの音楽ファイルを読み
そのファイルの帯域を表示して、
理想バランスとしてセットすることが可能。
上のメニューから
“Create custom target curve from audio file…”
「自分のターゲットカーブをオーディオファイルから生成」
を選択します。すると、ファイルを選択する
画面が表示されますので、MP3やWav等の
オーディオファイルを選択すると…
その帯域が理想帯域にセットされます。
これはReference Trackとして
猫叉Masterのサヨナラ・ヘヴンを
入れてみた結果です。
また、ここで生成したターゲットカーブは
保存して次回、呼び出すことも可能です。
まとめ
Tonal Balance Controlについて…
・周波数帯域の理想バランスを教えてくれる
・他のiZotopeのミックスプラグインを同時に操作できる
・Reference Trackとの比較もできる
Tonal Balance Controlは
Ozone 8 Advanced、または
Neutron 2 Advancedに付属されています。
Standardではないことに注意。
各製品単体でも良いですが、
本記事を書いている間に行われている
ブラックフライデーセール中を狙って
O8N2バンドルをセットで買うもよし、
その他多くのiZotope製品とセットになった
Music Production Suite 2を買っても良し…
OzoneとNeutronはセットで揃えておくのが
非常に良いと思います。
公式サイトはこちら⇒公式販売サイト
ですが、Amazonでもセール額が
反映されていますので
Amazonや他の好きな日本代理店を利用して
購入する方が良いと思います。
(為替計算して大体同じか安くなる)
Music Production Suite 2 (DL版)
以上、Tonal Balance Controlについてでした。
Music Production Suite 2のレビューは
まだまだ続きます。
